2023.03.01
就労移行支援とデイケアって何が違うの?
目次
就労移行支援とは?
一般企業への就職を目指す障害や難病のある方を対象に、就労移行支援事業所に通いながら知識やスキルを高める障害福祉サービスで、就労移行支援の利用期間は原則24か月(2年間)です。
就労移行支援では、就労のために必要な生活リズムを整えるためのサポートや、コミュニケーショントレーニング、応募書類の作成、就労移行支援事業所の特色によって専門スキル向上のトレーニングなどが受けられます。
デイケアって何?
デイケアには高齢者のデイケアと精神科デイケアがあり、それぞれサービスやその目的が異なります。
“デイケア”と聞くと高齢者向けの施設を想像する方が多いかもしれませんが、ここでは精神障害を持つ方が利用する「精神科デイケア」についてご紹介します。
精神科デイケアは精神科病院や精神科診療所が開設している通所型リハビリテーションのことです。
精神科デイケアは病院や保健所、精神保健福祉センターなどで実施しており、「デイケア」以外にも、夕方~夜に利用できる「ナイトケア」、午前か午後の短時間で利用できる「ショートケア」などもあります。
デイケアの特徴
精神科デイケアでは、精神障害がある方が社会参加や社会復帰、復学・就労などに向けて様々なプログラムを通して生活リズムの維持・改善や対人関係スキルなどを身に付けることを目的に利用されています。
精神科デイケアではカルチャースクールのような創作活動やスポーツのほか、対人スキルや就労に向けた知識・スキルの向上、病気や障害への理解を目的にしたプログラムなどがあります。
決まった時間に通所をすることで規則正しい生活リズムを作りやすくしたり、プログラムでコミュニケーション能力や就労に向けた集中力などを身につけていきます。
また、同じような病気・症状で困っている方と交流する事で安心感を得られることや、症状への対処法をお互いに共有することもできます。
またデイケアは就労移行支援事業所と併用することができ、就職に向けて就労移行支援を利用しながら、慣れ親しんだデイケアスタッフに時折相談に行く、といった利用をされている方もいます。
「就労移行支援」と「デイケア」の違い
就労移行支援と精神科デイケアについて簡単にご説明をしましたが、他にも違いがあります。
まず就労移行支援とデイケアではプログラムや受けられるサポートが異なります。
就労移行支援では就労に向けたスキルや知識の習得をサポートし、就職後には長く働いていくための支援が受けられます。
一方、デイケアではレクリエーション活動のほか認知行動療法やSST(ソーシャルスキルトレーニング)などが行われています。
また支援者(スタッフ)の職種も異なり、精神科デイケアでは医師や看護師、臨床心理士や作業療法士など医療分野の知識・スキルを持ったスタッフがいます。
それに対し、就労移行支援では仕事に必要な知識やスキル習得、就職活動や就職後の職場定着など、就労・定着を支援するスタッフがいます。
その他のサービスの違い
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