2023.04.12
就労継続支援B型とは?気になる作業内容や工賃を解説!
就労継続支援B型という福祉サービスがあるのをご存知でしょうか?
聞いたことはあるけど…他のサービスとの違いがよくわからないという方もおられるかと思います。
ここでは、就労継続支援B型の内容について解説していきます。
■就労継続支援B型とは?
障害者総合支援法に基づく就労継続支援のための施設で、障害や難病のある方のうち、年齢や体力などの理由から、企業等で雇用契約を結んで働くことが困難な方が、軽作業などの就労訓練を行うことができる福祉サービスです。
一般企業への就職が困難な障害をお持ちの方に就労機会を提供するとともに、生産活動を通じて、その知識と能力の向上に必要な訓練などの障害福祉サービスを供与することを目的としています。
B型は雇用契約を結ばない非雇用型で、利用者が作業分のお金を工賃として受け取り、比較的自由に働ける所が特徴です。
■サービスの対象
身体障害・知的障害・精神障害(発達障害も含む)や難病などで、主治医から事業所の利用の了解がされた方のうち、指定された要件に当てはまる方です。
■事業所の数と作業内容は?
京都市内には約207件(2023年1月現在)の就労継続支援B型事業所があり、
その作業内容は
・クリーニング
・部品加工
・パン・クッキーなどの製造や喫茶
・手工芸、農業
・清掃
・illustratorやPhotoshopを活用した画像の編集や作成、動画の編集
作業は多岐にわたり、事業所ごとにさまざまです。
このように作業内容が幅広く、事業所ごとに異なりますので、何か所か見学・体験をし、自分に向いている作業ができる事業所を選ぶことができると良いかもしれませんね。
最近では、在宅を取り入れた支援をされている事業所もあります。
■工賃
気になる工賃は…
平均工賃は1か月17000円前後(令和元年度の平均工賃(賃金)は16,369円で、時給換算で223円)ですが、事業内容により数千円から5万円前後といったところもあり、年々上昇傾向にあるようです。
■就労継続支援B型の利用手続き
①事業所を決定後、市区町村の障害福祉窓口でサービスを利用したいことを告げる |
②調査員による生活状況などの聞き取り調査を受ける |
③指定特定相談事業者、または自分自身でサービス等利用計画案を作成し、役所に提出 |
④サービスを受けるための受給者証が発行される |
⑤就労継続支援B型事業所に通所開始 |
という流れです。
■まとめ
就労継続支援B型事業所で働いて得られる工賃は決して高額ではありませんが、事業所の作業を通して働くことの喜びや、社会とのつながりを得て成長できることの喜びが得られるのは大きなメリットです。
将来、就労継続支援A型事業所や一般企業へのステップアップとして、社会参加をしながら生活リズムを整えることを軸に働く練習が出来るため、工賃が低額であっても利用される方が多くおられます。
お金を稼ぐ手段という考え方ではなく「就職に向けた第一歩」「次のステップとしての場」として捉え、支援者のサポートを受けながら、少しずつ社会復帰ができる場所ともいえるでしょう。