2023.12.01
「パニック障害」の方に向いている仕事とは?/配慮ポイントなども解説!
■「パニック障害」とは?
パニック障害とは、突然何の前触れもなく、動悸やめまい、発汗、吐き気、手足の震えなどの発作が起き、仕事や生活に支障が出る障害のことを言います。
これらのパニック発作が起きる原因は今のところよくわかっていません。
パニック発作が繰り返し起きるようになると「また発作が出るのではないか?」と常に不安や怖さを抱えることになり、外出したり人と会うのを避けるようになったりもします。
また飛行機や電車、エレベータなど、パニック発作が起きたときに「逃げられない」「助けを呼べない」などという場所や状況に強い恐怖を覚える方もおられます。
パニック障害の方は責任感が強い方が多く、周囲に迷惑をかけたくないと思いがちで、やがてうつ病を併発する可能性も出てきますので、しっかりと医療機関での治療を受けることが重要です。
■ パニック障害の方の仕事選び/配慮を求めるべきこと
パニック障害は再発しやすいと言われており、決して焦らず治療に専念してしっかり休養を取ることが重要です。
自分に合った治療法が見つかり、症状が確実に回復していくようになってから就職活動を始めるようにしましょう。
パニック発作は突然起きるため、仕事選びにおいては以下のようなことも視野に入れ、職場の方々に配慮を求めることをお勧めします。
・人ごみに不安を覚える方は、通勤に電車やバスを使う必要がある場合はラッシュ時間を外して出社や退社ができる
・閉ざされた空間に不安を覚える方は、広いオフィスや出入り口近くのデスクで執務させてもらえる
・疲労やストレスが蓄積して不安が強かったりする場合は、在宅ワークなども認めてもらえる
■パニック障害の方に向いている仕事とは
パニック障害は睡眠不足や疲労が発作の引き金になりやすく、勤務時間が長くなく、残業の少ない仕事がお勧めです。
また、ノルマが少なかったり、あまり業務内容の変化がないなどもポイントとなります。
・事務職…データ入力や書類のファイリングなどの定型の業務は1人で落ち着いて取り組めます
・エンジニア/ライター/デザイナー…納期間近には少々のプレッシャーがかかりますが、自分の体調に合わせて働けて在宅ワークも可能です
・軽作業…工場での組み立てや倉庫や店舗のバックヤード作業などは、一度段取りを覚えれば後は黙々と業務に取り組めます
■就労移行を利用するメリット
パニック障害は再発の可能性があり、決して焦って就職を目指すべきではありません。
また、就職には成功しても予断は許さず、職場の方々の理解や協力のもと、体調と相談しながら長期就労を目指していきたいものです。
ハローワークを始めとして障害のある方を支援する機関はたくさんありますが、パニック障害の方は就労移行支援を受けることはメリットが大きいと思われます。
就労移行支援事業所は原則2年間利用でき、利用される1人ひとりの方の障害特性や状態などに応じて支援計画を立て、1つの職場に永く定着してもらうことを目的とした事業所です。
ですから晴れて就職した後も6か月間は定期的な面談を受けられ、その後も3年間の定着支援を受けることが可能であり、再発の可能性のあるパニック障害の方にとっては長い期間で利用できるメリットがあります。
また就労移行支援の支援員は、就職した会社の上司の方などにそれぞれの方の特性に応じた配慮をご本人に代わって打診してくれたりもします。
■まとめ
突然何の前触れもなく、動悸やめまい、吐き気、手足の震えなどの発作が起きる障害をパニック障害と言います。
パニック発作が続くと、次第に外出や人と会話することが減ったり、人ごみに不安を覚えたりしてうつ病を併発する場合もあり、しっかり診察を受けて休養することが重要です。
就職に際しては、業務時間やオフィス環境、就業場所などそれぞれの方が不安を覚えることに対し、職場の方々が配慮してくれる会社を選べることが望ましいです。
ただし繰り返しになりますがパニック障害は再発のリスクもあり、医師との相談をもとに焦らず就職活動を進めるべきで、さまざまな福祉サービスの中でもじっくりと職場定着をサポートしてくれる就労移行支援事業所を利用されることを検討されてはいかがでしょうか。
私たち京都の就労移行支援事業所スキルアップスマイルでもパニック障害の方がご利用され、さまざまなトレーニングを受けて一般就労に成功し、その職場で長く勤めておられる方もおられて、そんな実例をお伝えすることもできます。
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