2023.03.08
就労移行とアルバイトの併用はできるのか?
就労移行の利用を検討している方の中には、就労移行を利用期間中は無収入になるため、生活費をどうするか不安になる人もいるのではないでしょうか。
スキルアップスマイルでもよく見学時にこのようなお悩みをお聞きします。
就労移行とアルバイトの併用について解説し、生活費に不安がある場合の解決法についてご紹介します。
目次
就労移行支援を利用しながらアルバイトはできる?
結論から言うと、原則、就労移行支援とアルバイトは併用できません。
就労移行は、障害がある人の就職・定着をサポートします。アルバイトをすると企業と雇用契約を結ぶことになります。
雇用契約を結ぶことで就職したとみなされるケースや、「アルバイトができるなら就労移行は必要ない」と判断される場合もあります。
つまり、アルバイトをすると就労移行支援が利用できなくなる可能性があるということです。
就労移行とアルバイトの併用にはリスクも…
長く働き続けることを目標に就労移行支援を利用するには最終的に週に5日事業所へ通いながら、生活リズムを整え、自己理解やPCスキルを深めながら継続して就労できる準備を整える必要があります。
事業所の新しい人間関係の中で、様々なプログラムに挑戦をすることは大きな環境の変化があります。
アルバイトと併用しながら就労移行を利用するのは想像以上に大変で、結果としてそのどちらもおろそかになってしまう可能性があります。
就労移行を利用している間の生活費はどうしたらいい?
ご家族からの仕送り・貯金
これまでに貯めていた貯金を切り崩したり、親からの援助に頼るのもひとつです。
就労移行の利用料金は前年度の所得で決まります。
しかし、18歳以上で障害がある人の世帯は障害のある本人と配偶者です。そのため、同居していても世帯所得に親の収入は含まれません。
失業保険
就労移行を利用する前に就労していた場合には、失業保険を受け取れる可能性があります。
失業保険は働いていた当時の給与から算出した金額が支給されます。一般的に、当時の給与の50%~80%ほどの支給額です。
失業保険は、雇用保険料を支払っていた期間で給付日数が決まります。加えて、退職理由や年齢も給付日数の決定に影響します。
障害のある人は、「就職困難者」として給付日数が長くなることや給付制限を受けないなどいくつかの優遇措置を受けられる場合があります。
障害年金
障害年金は、けがや病気が原因で仕事や生活が制限される場合に受けられる年金です。
障害年金は障害者手帳と別に改めて審査が行われます。その審査がなかなか厳しく、申請しても受給できるとは限りません。
必要に応じて年金事務所や障害年金相談センターへ相談してみてください。障害基礎年金であれば、市役所や町村役場でも手続きができます
生活保護
前述した方法でも経済的に苦しい場合には生活保護を受けることも検討しましょう。
場合によっては、就職が決まったあとも生活が安定するまで受給可能です。
生活保護を受給するには自治体へ申請する必要があるため、まずは生活保護担当窓口へ相談することをおすすめします。
まとめ
就労移行支援とアルバイトの併用は基本的にはできません。
例外的に認められるケースもありますが、自治体の許可がなかなか下りないのが現状です。
就労移行を利用すると、思ったよりも早く就職が決まるケースもあります。就職すれば金銭面での不安も軽減できますので、まずは就職を目指せる事業所を探してみましょう。