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特集「京都の障害者支援の現場!」vol.5/しょうがい者就業・生活支援センターはあとふるアイリス

障害者支援は多種多様でたくさんあり、一般の方にはとてもわかりにくくなっています。

この特集では、障害のある方やその関係者の方に少しでも支援を受ける第一歩を踏み出しやすくなってもらえるよう、京都で障害者支援をしているさまざまな機関や取組みを紹介していきます。

しょうがい者就業・生活支援センター はあとふるアイリス

障害者就業・生活支援センターとは

「障害者就業・生活支援センター」はいわゆる障害者雇用促進法によって設置されていて、全国で337施設(令和6年4月1日時点)、京都府ではエリアごとに8か所で支援をしています。

障害者の職業生活の自立を目的として雇用や保健、福祉、教育などの地域のさまざまな機関と連携し、障害者の住む地域で就業面と生活面の両面における一体的な支援を行っています。

名称の「就業」と「生活」の間に「・」文字があることから、福祉業界の中では「ナカポツ」という略称で呼ばれることが多いです(この記事でも以下ナカポツで表記します)。

今回は、京都市南区と伏見区にお住いの障害のある方を支援しているナカポツである「はあとふるアイリス」さんをご紹介します。

 

はあとふるアイリスの概要

京都労働局と京都府と京都市から事業を委託されているはあとふるアイリスさんは、京都市営地下鉄九条駅から徒歩8分ほどの京都ジョブパークなども入居する京都テルサ内に事務所があります。

支援対象は、京都市南区と伏見区にお住いの方です。

所長の橋本敦史さんと支援員の清水慶子さんにお話を伺いました。

 

はあとふるアイリスは一般企業で働くための就労支援を行っており、就職活動支援と職場定着支援の2つが柱です。

働くことに困りごとがある障害がある方や企業の方からご相談をお伺いし、希望する就労や生活に向けた支援を行っています。

はあとふるアイリスを利用するための年齢要件は特にありませんが、20代後半から40代前半の方を中心に毎年50~60人が新たに利用を開始されるとのことです。

新しい利用者の方の約半数は利用開始時すでに一般就労されている方々であり、他半数は就職活動中の方や、学校在学中で卒業後の就職先が決まっている方々です。

 

働くための支援

はあとふるアイリスでの支援は、就労移行支援事業所のような働く力をつけるための訓練やトレーニングなどはなく、「面談」が中心です。

橋本所長を始め障害のある方への支援経験が10~25年もあるベテラン3名と、若手1名の計4名の支援員それぞれが、担当する利用者の方に来所やオンライン(zoom)で面談をしています。

1人の支援員で1日2~3人の方と面談をし、すでに一般就労されている利用者に対してはそれぞれの職場にも訪問し、利用者や職場の方と面談をすることもあります。

面談の内容は利用者の方の「現在地」によって多岐にわたります。仕事に関すること、人間関係のこと、体調のことなど、様々です。

就職活動中の方については、履歴書や職務経歴書などの作成の助言、さらには模擬面接なども個別で実施します。必要に応じて、企業実習の調整をすることもあります。

晴れて一般就労ができた後、多くの就労移行支援事業所が並行して実施している「定着支援」は最長3年間ですが、ナカポツの場合はその期限はありません。

ですからはあとふるアイリスの登録者は現状でなんと500人を超えます。

この500人のうち、140人ほどの方が定期的に面談を望まれているそうです。

この定期的な面談を希望される方々は、就職活動中の方も就労中の方もおられます。しかし、利用登録をしたからと言って必ず面談をしないといけないわけでもありませんし、必ず支援が必要なわけでもありません。「働いているが困っていることがある」、「継続して働くために支援が欲しいと思っている」、「不安なことや悩み事は無いが、定期的な面談で安心する」という方が面談を希望されています。安定して働けるようになり、定期的な面談は必要ないなと思い相談を終了した方も多いとのことです。

また今は体調の問題がなくても、例えば季節の変わり目や部署変更などで人間関係が変わったのを機に体調を崩しがちになれば、面談を再開することもできます。

面談や企業訪問以外にも、橋本所長は、はあとふるアイリスの役割として障害がある人が働きたいという思いを叶えるための「車輪のハブやネットワークハブ」のような役割でもありたいとおっしゃいます。

ご相談をお伺いし、利用者の方が適切な支援を受けられるよう、他の支援機関へつなぐ役割です。はあとふるアイリスだけで支援が完結するわけではなく、他の支援機関の方がより専門的でよりその方に適した支援を提供できると判断すれば、その支援機関をご紹介していただけるとのことです。

 

職場の方への助言も

利用者の方が就労されている職場の方々との面談にも力を入れています。職場へ訪問や電話をして、利用者の話だけではなく、職場の環境や一緒に働く方々の話なども聞き、どうすれば安定した就労に繋がるかを助言したり、それを実行した後の改善度合いなども聞きとって確認します。

生活面に関する支援

また割合は少ないですが生活支援も行っています。

住まいや休日の過ごし方、お金の使い方についての相談があります。必要であればハブの役割としてそれぞれにおける専門的な機関を紹介していきます。

また友人づくりや余暇の過ごし方などについても、民間や行政が運営している交流サロンの情報提供もしています。

取材をしたお2人からメッセージをいただきました。

所長 橋本敦史さん

「妙な言い方ですが、いつかは分かりませんが将来、ナカポツなどの支援機関なんて要らないよね、と言われるような世の中になって欲しいと思っています。各企業内で障害のある社員が安定して働くための支援を充分にできることが理想だからです。企業内に専門職が在籍し、社員として働いている障害のある方に必要なサポートは社内で自然とできる。そんなナチュラルサポートが当たり前になればいいなと思います。そしてさまざまな支援機関が一体何をしているのかわからないという方も多いと思いますが、ご相談をいただければ、『ハブ』として適切な支援機関をご紹介できることもあると思います!」

支援員 清水慶子さん

「利用者の方には、自分のことを自分でできるような『対処力』が高まるサポートができればと思っています。ぜひ自分の力を信じて会社の戦力として活躍して欲しいですね!」

就労移行支援事業とは

 

「就労移行支援」とは、ナカポツとは違う障害者総合支援法に基づく就労支援サービスのひとつです。一般企業などへの就職を目指す障害のある方を対象に、就職に必要な知識やスキル向上のためのサポートやトレーニングを実施しています。

対象となるのは障害のある18歳以上65歳未満の方で、原則最大2年間利用できて、多くの方において自己費用の負担はありません。

就労移行支援事業所では、利用者の方は事業所に通所し、サービス利用計画に基づいて障害のある方それぞれの特性や症状に応じて必要なトレーニングを受けられます。

2年以内での就職を目指し、実際に卒業して働き始めてからも最長3年半の「定着支援」を受けることも可能になります。

私たち京都の就労移行支援事業所スキルアップスマイルでは、「事務職スキル」「コミュニケーションスキル」などの向上と、特にご利用者一人ひとりの特性や状況など応じた支援を心掛け、過去に90人を超える障害者の就労を支援してきています。

はあとふるアイリスさんや京都の他のナカポツさんとも定期的な連絡を取り合って、ときにはナカポツさんからの紹介で利用を開始される方もおられます。

スキルアップスマイルの事業所は、京都の中心地である四条駅と烏丸駅に直結したビル内に構えていてとても便利ですので、ご興味のおありの方は一度見学がてらご相談にお越しいただければと思っています。

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